【書評】友だち幻想 – 菅野 仁

[本書のポイント]

・「人は一人で生きていけない」と言う言葉はよく耳にするが、昔は何をするにも村人との協力が必要で、その言葉通り一人では生きていけなかった。しかし、現代はインターネット等の環境が発達して、人が一人で生きていくことが可能になった。では、人付き合いが必要なくなったかというと、そういう事ではなく、人に対する在り方が変わってきたというと。結局、どこかで人に依存する所は出てくる。

・現代は「他人指向型」タイプの人間が多くなった。これは、他人の行動を意識して自分も行動を変えるというもの。だから、同調圧力や集団圧力というものが出てきた。

・よく、友達で集まるとその場にいない人の悪口言い合いや愚痴で盛り上がることがある。これは、スケープゴートの理論から来るもので、昔から人間はこのような生き物であった。人の罪を羊になすりつけ、荒れ地に葬り出すという生け贄儀式的なものである。

・人は、自分が生け贄の対象にならないよう、他人を意識して生きるようになる。これが同調圧力である。また、現代の学校教育も「みんな仲良し」でなければならない、同調性を押し付ける教育になっている。

・同調性ではなく、「併存性」を身に付けるべきだ。これは、自分に合う人、合わない人で距離感を意識し(ルール作り)そこを土台として人付き合い(他社との共存)をおこなうこと。

・言葉は主な表現方法の一種。だからこそ、他者との関係を一瞬で消し去る「うざい」と「やばい」という言葉や、曖昧な表現である「ちょー」という言葉を使うのは控えた方がよい。

・完全に自分と気があって、自分を全て受け入れてくれる他者は存在しない。

[感想]

「生きづらい」とか「人付き合いが苦手」という人は現代っ子なら多いはずです。

そのように感じるのは、自分が「他者と同調しなければならない」と思っているからでしょう。

しかし、「他者と同調する」という考えは現代では間違っています。
「他者と距離感を保ちつつ、共存する」という力が必要なのです。

人間関係に迷ってる人にはおすすめの一冊です。

▼この記事をSNSでシェアする▼

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です